秦郁彦、『陰謀史観』、新潮新書 分析の対象となっているのは「明治維新に始まる近代日本の急速な発展ぶりが生みだした陰謀史観」(11ページ)なので、田中上奏文やバーガミニ(本書では「バーガミーニ」)の著作などにも言及があるが、意図してであれ結果としてであれ日本の戦争を正当化する陰謀論に最も多くのスペースが割かれている。ハーバート・ヴィックスに対する Dis り方と比べると田母神閣下を評する筆致がお優しいように思える……といったことはあるにせよ、後者や類似の論者への評価の中身はといえば従来とおりほぼ全否定だ。江藤淳についてもその『閉された言語空間』などでの主張につき、「江藤自身が享受している言論と表現の自由は否定しようもないので、責任はマスコミの自主規制や各人の無自覚に転嫁せざるを得なくなるのだろうが」(142ページ)とか、「相手が中国や朝鮮半島であれば厄介な紛争を招きかねないが、アメリカなら聞
1943年 昭和18年1943年のビルマ。太平洋戦争開戦当初の物価を100とした場合の物価指数は、1943年3月時点で705、6月時点で900、9月時点で1253、12月時点で1718でした*1。 当時、南方開発金庫が臨時軍事費特別会計から軍票で借り入れた資金を元に、ビルマ方面ではルピー軍票を発行していました。これは正式には南方開発金庫が発行している通貨ですので軍票ではありませんが、一般的には軍票と呼ばれます。また、南発券とも呼ばれます。これがビルマの日本占領地域で流通していた通貨です。 公式レートで1円=1ルピーですが、内地との実勢レートは1943年3月時点で1円=7ルピーでした。 公式レートと実勢レートの差はまず日本の海上輸送力の低下から生じました。ガダルカナル島の攻防からソロモン諸島の戦いで日本軍は多数の輸送船を軍事用に徴用し、民間物資の輸送力が低下、その結果、ビルマで生産しない工業
エコエネルギー振興の切り札として、大阪でEV(電気自動車)タクシーが導入されたのは2011年2月のこと。 「新エネルギー関連産業を育てようと、府が日産自動車、タクシー会社約30社の協力を得て50台のEVタクシー(日産のリーフ)を導入しました。1台につき府から100万円、国から78万円の補助金が出るため、タクシー会社は1台のEVタクシーを割安価格の200万円で導入できました」(大阪府・新エネルギー産業課) タクシー業界の期待も大だった。 「何しろ運転していて疲れない。揺れ、ノッキングがなく、滑るように走る。電気代もガソリン代よりはるかに安くて済むし、故障も少ない。将来はEVタクシーが主流となるのは間違いない」(大阪市内のあるタクシー会社) そんな評判を聞きつけてか、JR大阪駅に隣接するデパート脇に設けられたEVタクシー専用乗り場には、乗客が連日、行列をつくったものだった。 あれから丸2年。福
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