馬雲(ジャック・マー)氏にとって、1年前の11月5日は栄光の時となるはずだった。自身が興した中国電子商取引大手アリババグループ傘下の金融企業アント・グループが370億ドル規模の上場を果たす予定だったからだ。しかし中国政府は、太陽に近づいた馬氏の翼を突如もぎ取り、その帝国を締め付けた。 馬氏は今、欧州を訪れ園芸分野に手を出すなどして、ひっそりと国際舞台に復活しようとしている。 国家首脳並みの隆盛を極めた2017年の姿からは、様変わりだ。馬氏はこの年ニューヨークへ飛び、米大統領就任を2日後に控えたトランプ氏と、トランプタワーで2者会談を行った。そして米国に100万人の雇用を創出すると約束した。 馬雲(ジャック・マー)氏にとって、1年前の11月5日は栄光の時となるはずだった。写真は2019年5月、パリを訪れたマー氏(2021年 ロイター/Charles Platiau) この派手な外遊が、中国政
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