前回はアルミ電解コンデンサーの主要材料の1つである電解液の働きや成分および、再化成を中心に説明しました。以前のエッチングの説明に続いて化学薬品の列挙になってしまいましたが「化学反応を利用して作られているので温度や雰囲気に注意が必要な部品だ」という点だけは覚えておいてください。 今回はこのようなアルミ電解コンデンサーを使う上での注意点や取り扱いなどについて説明をします。 故障率λPと残存寿命 電子機器を設計する時に電解コンデンサーのドライアップ寿命とは別に故障率から決まる寿命の予測を要求されることがあります。この場合は機器の残存率ηが時間Tを変数にした関数η=e(T/MTTF)で表されることを前提にしており、どの程度の残存率η0で寿命TLifeとするかを前もって定義しておかねばなりません。 exp()=1近傍の1次近似はe-x≈1-xですから、MTTF≈TLife/(1-η0)となり残存率η
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