![日米首脳会談に強烈な不満の中国こそ、戦前日本の失敗を学ぶ時](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b28015d75fb13d353040701c962c19c1aa2712ca/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fseminar%2F19%2F00023%2F042000252%2Ffb.jpg)
菅義偉首相とバイデン米大統領による初の対面での日米首脳会談は“成功”で終わった。両首脳ともに外交当局同士による事前のよく練られたシナリオ通りに、地味ながら堅実に対応したようだ。まさに「周到準備の首脳会談」だった。予測可能性のないトランプ前大統領の際の「出たとこ勝負の首脳会談」とは予想通り様変わりだ。 日米ともに「トップダウン」から「ボトムアップ」に変わった。事前に見通した前稿「日米首脳会談へ、『人権』対『グリーン』の駆け引き」で首脳会談の全体像を指摘したが、大方は予想通りの展開だった。 ポイントはこうだ。 (1)米国は対中国で日本に腰を入れた対応を求めて、日米首脳会談を対中戦略の重要な場と位置付けている。 (2)3月の外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)はその前哨戦だった。 (3)「台湾」と「人権」が菅政権の対中姿勢を問う“踏み絵”としてメインテーマとなる。 そしてさらに付け加えたのが、「
本当に「大成功」だったのか 菅義偉首相が4月15日から18日まで訪米の途につき、16日にジョー・バイデン米大統領と日米首脳会談を行った。その模様が先週末から日本で大々的に報じられ、訪米が大成功したかのような雰囲気に包まれている。 果たして、本当にそうだろうか? 首脳会談後に発表された「日米首脳共同声明」をベースにして、今回の日米首脳会談を振り返ってみたい。以下、〈〉内は、共同声明の抜粋である。 〈 ジョセフ・バイデン大統領は、同大統領の政権下で初めて米国を訪問する外国首脳となる菅義偉総理大臣を歓迎でき、光栄に思う 〉 「バイデン大統領が就任して初めての対面での首脳会談」という形容句は、菅首相がたびたび誇っていたし、日本のメディアも繰り返し報じていた。 実際、「初めての対面での首脳会談」とは、いかほどのものなのだろうか? 日本が「初めて」という「名」にこだわったために、アメリカ側に「実」を取
巻き込まれる恐怖 米国のバイデン政権誕生後、日米の防衛、外務の閣僚同士、首脳同士の電話会談が一通り終わった。いずれも米国に対し、日本防衛義務を定めた日米安保条約5条を沖縄県の尖閣諸島に適用することで合意した。その内容は、全国の新聞、テレビ、インターネットのニュースで大きく扱われた。 多くの国民は「尖閣で何かあっても米軍が守ってくれる」と、安心感を得たのかもしれない。 一方で、米軍基地の集中する沖縄で増幅する恐怖や不安がある。訓練激化による騒音などの負担や墜落事故などの被害が増える不安、そして同盟国の戦争に「巻き込まれる恐怖」だ。 1月28日の菅義偉首相とバイデン大統領との初めての日米首脳会談。外務省はホームページで公表した会談概要7項目のうち、2番目に尖閣への安保5条適用を掲載した。 非公開の会談では、官僚の発表や情報のリークによって記事を書く場合が多い。逆に、それに頼らなければ記事を書け
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