日経ビジネスの年末恒例の特集「謝罪の流儀」では、これまで主に不正を発表する記者会見の場での企業の振る舞いを検証してきた。しかし、取引先や消費者に謝罪する際も守るべき流儀はある。約3万6千人の秘書が会員となっている、ぐるなびのコミュニティサイト「こちら秘書室」で担当室長を務め、ビジネスマナーに詳しい渡辺華織氏に顧客に対する謝罪のポイントを聞いてみた。 渡辺華織氏。ぐるなびの秘書会員組織「こちら秘書室」の担当室長。航空会社の客室業務部で秘書を務めたほか、大手金融、大手小売り、外資系コンサルタントで社長・会長秘書を歴任。 今年の企業不祥事では、昨年に引き続き品質問題が相次いだ印象です。顧客への報告・謝罪が、製品の安全確認の面からも重要だと思いますが、謝罪のタイミングはいつ頃がいいのでしょうか。 渡辺氏:当然できるだけ早く伺って誠意を示すことが大事です。ただ、こちらのミスで顧客が大変な状況に陥って