米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は、ブラジルのソブリン格付けを1段階引き上げ、投資適格級のBBBマイナスとした。主要格付け会社が、ブラジルに投資適格級の格付けを与えたのは初めてだ。地元では「投資家もアナリストも、そして政治家もBBB獲得は2009年以降と見ていた」(コンサルティング会社マッキンゼー&カンパニー)だけに、この格上げのニュースにブラジルの金融関係者などは驚きと戸惑いに包まれた。 ともあれ、これを受けて、この日のブラジル株式市場は買いが殺到、ボベスパ指数は6.3%高の6万7868ポイントと急伸、一気に史上最高値となった。また、通貨レアルも2.5%近く上昇した。株式市場の熱気はその後も続き、5月15日現在で7万1492ポイントに達している。 世界の金融市場を揺さぶるサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題や米国の景気後退などどこ吹く風のようでもあるが、世界