24時間眠らない空港へ――。2007年8月2日、関西国際空港の第2滑走路がオープンした時、同空港のパンフレットにはそんなスローガンが踊った。 3500メートルの第A滑走路に続く2本目のB滑走路供用。開港以来苦戦が伝えられてきた関空にとって、B滑走路の開通は、関係者から起死回生の一手と期待された。だが、そんな国土交通省や空港の思惑とは裏腹に、航空各社の見方は冷ややかだ。 「もともと関空は成田空港の補完的な国際空港としてスタートしています。成田が騒音問題で深夜離着陸できないので、海の上に空港を浮かべ、24時間利用できる本格的なアジアのハブ空港にしようとした。ただし、滑走路が1本しかないとメンテナンスする間、閉鎖しないといけないので2本目が必要だった。その2本目がようやくオープンにこぎつけたのです。だが、この間、関空の需要はさっぱり伸びていない。もう必要ないのではないかという声まであがっていたほ