問題解決の方法として、さまざまな思考法がある。MECEもその1つだが、実際に役立てるには使い方を熟知することが大切だ。 呪文を解読する明智小五郎の推理力 推理小説の大家、江戸川乱歩の明智探偵と少年探偵団シリーズに「怪奇四十面相」という作品がある。K-20がパワーアップしたのが四十面相だ。 西洋館の地下室で、三人の黒法師が、めいめいが持ち寄った黄金のドクロの呪文を解こうとしているのを明智探偵の助手の小林少年が見てしまう。「ゆなどき、んがくの、でるろも」と1人が言うと、別の1人が「むくぐろ、べへれじ、しとよま」と言い、さらにもう1人が「とだんき、すのをど、すおさく」と言う。それらを組み合わせると、黄金のドクロの秘密が解け、莫大な金塊が手に入るというお話である。 しかし、3人がいくら考えても呪文は解けない。 そこに明智探偵が登場して、実は黄金のドクロは3個ではなく、4個なのではと推理し、一計を案