1カ月に1億個超の荷物を取り扱う宅配便大手、SGホールディングス(HD)傘下の佐川急便。伝票処理や荷物の仕分けなど、熟練した従業員による膨大な手作業が物流ネットワークを支えてきた。ただ、人手不足や高齢社員の退職といった課題が顕在化する中で、AI(人工知能)の活用を進めて宅配システムを進化させている。 伝票の処理から見てみよう。佐川急便の伝票には、集荷を担当するドライバーが荷物のサイズや重量を手書きで記入する欄がある。従来、伝票の情報入力を受託するグループ会社のSGシステム(京都市)では、伝票をスキャナーで電子データにした後、データ入力の担当者が手作業で数値を入力していた。繁忙期には1日の処理量が伝票100万枚分に達していた。
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