北朝鮮のミサイル「BM25」、集団的自衛権の議論の的に (拓殖大学海外事情研究所客員教授/軍事評論家 江畑 謙介) 4月25日の北朝鮮人民軍創立75周年記念式典のパレードで、世界が重大な関心を持ってきた弾道ミサイルが登場した。 4種類の弾道ミサイルが行進したと伝えられるが、北朝鮮当局はそのうち2種類の映像しか海外配信を許可しなかった。1つは西側で「スカッドC」(北朝鮮名は「火星6号」)、スカッドBの射程を約2倍(600キロ)に伸ばした型か、さらに弾頭重量を削って燃料を増やして1000キロ前後に伸ばした型で、全くの新型ではない。 固定燃料型の「SS-21」は、燃料を入れたまま移動し1分で発射できる もう1つは西側が「SS-21」と呼ぶ、ソ連が80年代に実用化した弾道ミサイル(ロシア名は「9K79トチカ」)である。このミサイルがシリアから北朝鮮に渡ったという話は90年代の中ごろからあ