中国では元宵節(旧暦の1月15日。新暦では今年は2月5日)を過ぎると、春節(旧暦の正月)を故郷で過ごした出稼ぎ労働者が続々と都市部に戻り、働き口を探し始める。企業もそれに合わせて求人活動を行うが、今年は様子が違う。スマートフォンなどのエレクトロニクス製品やその部品を生産する工場の多くが、求人活動を早めに切り上げているのだ。 「今年の活動のピークは6日間で終わった。1月24日から27日まで連日300人を面接した後、2月1日から3日まで200人余りを追加募集しただけだった」。浙江省の人材派遣会社で採用責任者を務める徐さんは、財新記者の取材に対してそう語った。 徐さんの会社は華東地区の工場に(専門技術を持たない)一般工員を派遣しており、顧客リストには太陽光パネル大手の晶科能源(ジンコソーラー)、電子機器大手の聞泰科技(ウィングテック・テクノロジー)などが名を連ねる。例年なら大手企業の求人数は膨大