人口減少で人の姿が消えていくこの国で、どうやって仕事を続けていくかが経済に重い課題としてのしかかっている。その最先端にいるのが、高齢農家の地滑り的なリタイアが始まった農業だ。カギを握るのは、新しい技術の導入。何回かに分けて、そのことについて考えてみたい。最初に取り上げるのは、クボタが開発した「アグリロボコンバイン」だ。 開発の狙いはコメや麦の収穫を、「操作が簡単で楽で、しかも作業を最適にする」ことにある。そのためにGPSの機能を収穫機械に活用した。 田んぼや畑の区画に沿い、人がコンバインを操作して6メートルの幅で収穫すれば準備オーケー。あとは作業員がハンドルなどを扱う必要がなく、GPSに導かれて自動運転で収穫作業が進む。最初の6メートルだけ人が運転するのは、圃場の形を機械に記憶させるためと、機械がターンする場所を確保するためだ。 クボタが強調する「売り」の1つが、収穫ルートの最適化だ。例え
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