「現場は問題をはっきり認識しているのに,組織がその問題解決に向かって進まない」。これはよくあることですが,ある報告書を読んで組み込み機器開発もそういった事態に直面していることを知りました。その報告書は電子情報技術産業協会(JEITA)のソフトウェア事業委員会が最近まとめた『組込み系ソフトウェア開発の課題分析と提言』注)です。 注)『組込み系ソフトウェア開発の課題分析と提言』は電子機器メーカー30社の70プロジェクトについて分析(このうち開発規模が100万行を超える事例が6割程度)。JEITAはこのほかに『ソフトウェア産業振興に関する調査報告と提言』『ソフトウェアリソースの最適活用に関する調査報告と提言』を発行予定で,6月内に3冊をセットにして販売予定。価格は会員が5250円,一般が1万500円。 この報告書ではデジタル家電や携帯電話,プリンタ,OA機器,通信機器などを製造する大手電子機器メ