Intelに追い打ちをかける「Raptor Lake」クラッシュ問題 根本原因はいまだ不明:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/4 ページ) Intelが「Raptor Lake」のクラッシュ問題の対応に追われている。2024年春ごろに露呈し始めたこの問題、実はいまだに根本原因は解明されていない。業績悪化や人員削減など、最近はあまり明るい話題がないIntelだが、クラッシュ問題がそれに追い打ちをかけている。
Intelの業績が冴えない。2024年8月1日に発表された2024年第2四半期(Q2)の決算は、売上高が128.2億米ドルで、営業損失が19.8億米ドル、最終損益が16.1億米ドルといずれも赤字を計上した。加えて、従業員15000人を削減し、配当を停止することも発表された。 Intelの不調は今に始まったことではない。2019年以降の四半期の売上高と営業利益を見てみると、コロナ特需によって2021年に営業利益が増大したが、2022年に入って特需が終焉すると、売上高も営業利益も急降下した。特に営業利益は、2022年Q2以降、ほとんど赤字で推移するようになった(図1)。 その後、2022年11月30日に、Open AIがChatGPTを公開すると、米NVIDIA、米AMD、SK hynixなどが売上高を大きく伸ばす一方、Intelの売上高は横ばいで、営業利益はまたしても赤字に陥った。要するに、
Adrian Kingsley-Hughes (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 緒方亮 長谷睦 (ガリレオ) 2024-08-02 10:00 現代のプロセッサーは非常に複雑で、製造中のごく小さな不具合であっても、深刻かつ広範な影響が出るおそれがある。第13世代および第14世代の「Intel Core」デスクトッププロセッサーでもこうした状況が当てはまるようで、製造時の問題により、広い範囲で動作が不安定になる現象が発生している。 この問題についての朗報は、Intelが既にパッチを用意しており、8月中旬にも公開する予定である点だ。だが悪い知らせもあり、プロセッサーが既に恒久的な損傷を受けているおそれがある。 この問題の原因をひもとくと、CPUのマイクロコード(プロセッサー上で実行される、低レベル演算を制御するファームウェア)の問題に行き着く。これが原因で、プロセッサー
ここ数週間、IntelのデスクトップPC向けプロセッサー「Intel Core」の第13世代および第14世代を所有する一部のユーザーが、PCの故障をウェブで報告している。Intelは最終的に問題の存在を認め、これが両世代のIntel Coreに影響していると述べた。 現在、ある法律事務所がIntelに対する集団訴訟の可能性について調査しており、問題の影響を受けており訴訟に関心のあるユーザーの氏名を収集している。 「第13世代/第14世代Intel Coreデスクトッププロセッサーの問題に関して、Intelに対する集団訴訟の当事者として参加することに関心がある人は、情報を提出してほしい」と、Abington Cole + Ellery法律事務所はウェブサイトで呼びかけている。 Intelは一連の声明で、修正プログラムを配信することと、不具合が生じているチップを交換することを約束した。 同社は
米Intel(インテル)は、プライベートイベント「Intel Innovation 2022」を2022年9月27日と28日(現地時間)にカリフォルニア州サンノゼで開催し、CEOのPat Gelsinger氏が基調講演において、PC向けMPU(マイクロプロセッサー)の新製品「第13世代Coreプロセッサー」(開発コード名:Raptor Lake、以下:第13世代Core)*1を発表した 日本語版ニュースリリース 。今回は第13世代Coreの第1弾で、デスクトップPCに向けたSシリーズ6モデルからなる。ハイエンドモデルの最大動作周波数は5.8GHzであり、競合の米AMD(Advanced Micro Devices)が2022年8月29日(現地時間)に発表した、デスクトップPC向けMPU「Ryzen 7000シリーズ」の最大動作周波数の5.7GHzを少し上回り、PC向けMPUとしては「最高速
今回は2022年9月16日に発売されたAppleの最新スマートフォン「iPhone 14 Pro」のプロセッサ「A16 Bionic」について報告する。A16 BionicはiPhone 14 Proにのみ採用されている。 図1はiPhone 14 Proの梱包箱、本体のディスプレイを取り外した状態、基板(2層構造)のプロセッサ側の様子である。プロセッサ基板の反対面にはNANDストレージメモリやWi-Fi/Bluetoothチップが搭載されている。プロセッサ側は主にA16 Bionicと、対になって電力を最適化する電源ICが配置されている。 A16 BionicにもAppleマークが搭載されているが、電源ICにもAppleマークが搭載されている。Appleはデジタルプロセッサだけでなく、アナログ回路で構成される電源ICも自ら設計開発して、チップセットとして活用しているわけだ。 多くのスマー
ルネサス エレクトロニクスは、「産業オープンネット展2022」(2022年8月2~3日、すみだ産業会館)において、機能安全処理に対応するモーター制御用MPU「RZ/T2M」を披露した。次世代ネットワークであるTSN(Time Sensitive Networking)対応のイーサネットスイッチを搭載するなど、同社のモーター制御用MPUの新たなフラグシップ製品となっている。 RZ/T2Mは、動作周波数800MHzのArmのリアルタイム制御用プロセッサコア「Cortex-R52」を2つ搭載している。これらのうち1つはモーター制御用コアで、CPUに密結合した576KBのECCメモリ(密結合メモリ:TCM)を搭載しており、キャッシュメモリの使用で起こる実行時間のブレを低減して確定的な高速応答処理を行えるようになっている。また、CPUと直結する専用バス(LLPPバス)により、ロボットなどのモーター制
2020年11月、Appleは新型「Mac」を3機種同時に発売した。図1は、2020年11月17日に発売された3機種の梱包箱および、それぞれから取り出した基板の様子である。3機種ともにAppleが独自に開発したプロセッサ「Apple M1」(以下、M1)とそれを制御する電源IC、ストレージメモリを骨格として構成されている。 3機種の差は、仕様に応じてのインタフェースや周波数差に対応する放熱装置の差だけであった。具体的には「MacBook Air」が最も簡素にできており、そこに空冷ファンを搭載し高速化対応したものが「MacBook Pro」、Airに対して高速化とEthernetなどの端子を付加したものが「Mac mini」となっている。
そのIntelは、14nmの増強を行うべく2018年10月28日に10億米ドルの追加投資を発表した。その結果、2018年の投資額は150億米ドルとなり、さらに2019年も155億米ドルと過去最高の設備投資を行った。 ところが、IntelのExecutive Vice Presidentを務めるMichelle Johnston Holthaus氏は2019年11月20日、PCメーカーやクラウドメーカーなどプロセッサのカスタマー関係者に宛てた書簡「Intel Supply Update」で、プロセッサの供給不足を謝罪するとともに、ファンドリーを活用してプロセッサの供給量を増強することを公表した。TSMCに加えて、Samsung Electronicsにも、生産委託を行うとみられる。 しかし、なぜ、プロセッサの供給不足が解消されないのか? 2018年から2年連続で150億ドル規模の設備投資を行
ルネサス エレクトロニクスの呉文精社長兼CEOが2019年3月29日に、都内で記者会見し、4月以後に計画している主要工場の停止について説明した。 3月30日の日経新聞によれば、「中国や米国での需要減少が顕在化した後に減産対応が遅れた」こと、および「自動車や産業用ロボットなど市場全体で需要が低下」しており「こうした製品に使う半導体の需要も落ち込んだ」ことを、工場停止の要因として挙げている。 そして、前掲の日経新聞は、「停止を検討するのは国内外14カ所ある工場のうち13カ所。まず国内の主要6工場で4~6月に平均で1カ月稼働を停止する想定だが、停止期間を短縮できる見込みもあるという。7月以降は未定だが工場によっては最大2カ月ほど停止すると見られる」と報道している。 要するに、ルネサスの国内の前工程主要6工場は、4~6月ごろ(恐らくGWを中心とする時期)に1カ月弱停止し、7月以降(例えば8月)にさ
10nmプロセスでのチップ製造に苦戦していたIntelが、ついに10nmプロセス製品であるコードネーム「Ice Lake」プロセッサの大量生産に入ることを明らかにしました。そのほか、プロセスルールの異なるプロセッサを統合した新プロセッサ「Lakefield」についても発表しています。 2019 CES: Intel Showcases New Technology for Next Era of Computing | Intel Newsroom https://newsroom.intel.com/news/2019-ces-intel-showcases-new-technology-next-era-computing/ 2019 CES: Intel Advances PC Experience with New Platforms, Technologies and Indus
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