中国・北京は2000年の五輪に立候補したが、オーストラリア・シドニーに敗れ、今度は2008年の開催申請にあたり、「グリーンオリンピック」を公約に掲げ開催を勝ち取った。この時、中国は「公共交通システムの改善とクリーン燃料の使用」「自動車排出ガス規制の強化」「有害廃棄物処理の強化」「汚染のひどい工場の閉鎖」「オリンピック会場施設の環境配慮」など20項目の環境目標を設定し、これを実現するため既に1兆数千億円を投じてきた。 しかし、昨年来パナマで中国製風邪薬の服用者100人以上が死亡した事件や、日本での中国製ギョーザ中毒事件などが報じられると中国製品に対する国際的な不安が高まり、日本や米国などの飲食店で「当店では中国産の食材を使用していません」などと貼り紙が出されるほどの状況に至った。また、北京の大気汚染への懸念も強く、選手にマスクを付けさせ、直前まで北京入りさせないなどという対策を講じた参加国