厚生労働省元局長、村木厚子さん(54)の無罪が確定した郵便不正事件で大阪地検特捜部の検察官6人が取り調べメモを廃棄していた問題で、最高検が、検察官の判断でメモを速やかに廃棄するよう各高検・地検に通知していたことが25日、検察関係者への取材で分かった。通知は表向き「適正な保管」を求めていたが、補足説明として添付された内部資料は「原則廃棄」と読み取れる内容になっていた。 最高検通知は、平成19年12月の最高裁決定がメモを証拠開示の対象になると判断したことを受けて出されたとされるが、大阪地検の関係者は産経新聞の取材に「補足説明を読めば廃棄を指示しているのは明らかで、特捜部はこれに従った」と証言。最高検はメモ廃棄の経緯も対象に含めて郵便不正事件の検証を行っており、こうした通知を出しながら検証することの是非が論議を呼ぶ可能性もある。 検察関係者によると、問題の内部資料は20年7月と10月に当時の最高