古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 「微」の漢代の隸書の形が「微」と違って、真ん中の下の部分が「耳」に作っていること、それが唐代あたりにようやく「微」の字形が出始めたのだろう、ということは、このブログの「この漢字、読めますか?」(2007/01/20)でほんの少し書いた。 実はその時、甲骨文字と金文の「微」の字形も『甲骨文字典』や『金文編』などで見ていたのだが、上のブログの画像に出したような隸書時代のものとも、似てもにつかないものだった。いったいどこから「耳」(のような部分)を含んだ字体が出てくるのだろうと、不思議に思ったが、古文字の専門家でもなんでもないので、お手上げだった^^ それと、ひとつ前の記事、「X.『経籍纂詁』と「説文遊び」」で、『説文解字』の篆文は、あまり当てにならない