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ブックマーク / ancientchina.blog74.fc2.com (17)

  • 古代中国箚記 甲骨文字を入力する方法

    甲骨文字の入力は非常に不便である。もっとも、甲骨文字をして仕事をしている人が少ないことを考えれば、当然と言えば当然。 それを考えれば、 ・今昔文字鏡 http://www.mojikyo.com/ で甲骨文字フォントが収録されているのが奇跡的くらいな話なのかもしれない。 しかしながら、この今昔文字鏡の甲骨文字フォントはおよそ入力することを前提にされていないような気がする。 私は今昔文字鏡はVersion2.0とVersion4.0の両方を使っているが、甲骨文字の入力に関してはversion2.0の方が優れている。たとえば、「卜」の甲骨文字を入力しようと思ったら、Version2.0は「卜」の字を出して「情報」を押すと、「関連字」のところに様々な字姿の「卜」が映し出され、そこから甲骨文字を選べばよい。しかし、Version4.0は「文字の情報を見る」を表示させても、「関連字を参照する」を表示

  • 古代中国箚記 漢文を読むための必携工具書

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 古典漢語を読むために必要な書籍は、拙ブログの中でもリンクを下記に貼って紹介しているが、 http://astore.amazon.co.jp/ancienchinabl-22 その中でも私が常日頃から使っている欠かせない工具書は次のふたつ。 まず、日頃からひくくせをつけている中型辞書は、品詞の分類、訓読法について書かれている『漢辞海』が絶対いい。従来は『新字源』が定番中の定番だったが、六朝時期の典籍を補い、品詞を明示し、訓読の仕方が書いてある点で、『漢辞海』をお薦めする。

  • 古代中国箚記 くずし字解読用例辞典CD-ROM版

    をお薦めしたい。原書は古いものだが、形から草書が検索できてまずまずよい。特に上にあげた講談社学術文庫版はハンディなので持ち運びにもいい。 あとは、日の古文書読解に欠かせない工具書、くずし字字典は、いわずと知れた、 すべての“くずし字”を起筆順に五つの部首に分けて配列した。くずし字に慣れない人たちのために同字異形を数多く掲出した。成語・熟語・慣用句などの例を豊富にあげて文書解読に便した。ひらがなと変体がなとを漢字同様に扱って該当箇所に挿入した。異体字・略体字・合成語句などもできるだけ掲げるようにした。付録に「カタカナ一覧」「扁旁くずし基準」「ひらがな・変体がなの解読」「字例によるくずし字検索一覧」を収録した。巻末に「音訓索引」を付し同一文字の異同を知るよすがとした。 と、

  • 古代中国箚記 魏・王基残碑の「釁」字

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 とあるものをなんとか今日、提出。 その際、またもや肝心な資料が手元にないことが発覚。。。 こんな部屋イヤだ(w さて、 nagaichiさんの枕流亭ブログの2007年9月10日の記事 http://d.hatena.ne.jp/nagaichi/20070910 を見た。 京都大学人文科学研究所が所蔵している石刻拓資料をもとに、魏の王基残碑の釈文をされている。 詳しくはリンクをご覧ください。 うち、不明な字をひとつ挙げている。 どんな字がというと、下の『金石萃編』でいうと、下から4字目の字。 最近、漢字の異体字字典>「獨」の異体字に寄せてというブログ記事で、石刻資料の字体や異体字を探す工具書をアップしたこともあり、また自分も上の字は初めて見る字だ

  • 古代中国箚記 異体字・くずし字・規範字をネットで調べるなら

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 前回のブログの記事「漢字の異体字字典>「獨」の異体字に寄せて」では、主に漢代~南北朝を中心とした漢字の字姿、字体を載せた字典類を紹介したけれども、もちろん『淳化閣法帖』なども非常に役に立ちます。 ブログ「古代中国箚記」お薦めリストの「漢字の字形を調べる字典」のページにも字典類を紹介してあるので、興味のある方はご覧ください。 今日はネットで漢字の字体を調べられるところをいくつかご紹介します。 ・異體字字典 http://140.111.1.40/main.htm 台湾のサイトなので、文字コードをBIG5にすれば見ることができます。 「字形檢索」→「部首索引」で、部首ごとに調べるのが便利です。 これで見ると前回とりあげた「獨」の異体字も収録されていま

  • 古代中国箚記 漢字の異体字字典>「獨」の異体字に寄せて

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 最近は、南北朝~唐代にかけて、墓誌などが大量に出土しているが、石刻資料といえば、やはり後漢代のものが多い。出土資料を読む際にも、役立つことがある。 8月上旬に、石刻資料の文字(隷書が主体)を収録した字書を買った。 ・(宋)劉球『隷韻』中華書局、2003年。 漢代以降の石刻資料に見える隷書を韻ごと文字ごとに集めた、いわば文字姿の字典。巻末に四角号碼索引つき。この三書の中では一番いいような感じがする。 ・(清)顧藹吉『隷辨』中華書局、2003年。 同上。巻末に総画索引つき。 ・翟云升『隷篇』中華書局、2003年。 これは部首別に字を収録。トレースした感じに載せている。 いずれも、中華書局の「古代字書輯刊」シリーズで、1980年代に出版した再版もの。 漢

  • 古代中国箚記 中国書の書誌情報

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 中国で出版されたの書誌情報は、なかなかわかりにくい。 それでも近年は日でも書名から検索ができ、書誌情報を得ることができるようになってきた。だいたいは図書館の所蔵書となっているか、または中国書籍を扱っている書店のデータベースだったりする。今日はそんな中国書の情報が得られるサイトを紹介してみよう。 NACSIS Webcat http://webcat.nii.ac.jp/webcat.html 国立情報学研究所が提供している大学等の図書館の蔵書横断検索サイト。参加している図書館は大学図書館が主だが、それ以外にも研究所や海外の機関もあって、年々増加。ただし中国書は「簡体字表示が不能」などの理由で参加図書館が所蔵しているにもかかわらずデータを提出して

  • 古代中国箚記 漢文を読むためのお薦め本リスト

    『漢文訓読入門』 ちゃんちゃんさん ご紹介、ならびにコメントありがとうございます。紹介いただいたは、地域の図書館でリクエストかけている最中です。手に取って読んで見たら、またブログにコメントを載せて紹介したいと思います。 2011/07/26(火) 21:23:13 | URL | 古中 #FvLIUmYM [ 編集] 『漢文訓読入門』が出版された 6月に古田島洋介・湯城吉信著『漢文訓読入門』(明治書院)が出版されました。訓読法について確認したい場合にはいいだと思います。 2011/07/26(火) 00:04:11 | URL | ちゃんちゃん #- [ 編集] そうでしたか・・・ 通りすがりさんへ コメントありがとうございます。実のところ『禅宗語録漢文の読み方』は以前ブログでも書いたかと思うのですが、はっきりと通読したわけではないので、もしかしたら別のという可能性もあるのかもしれま

  • 古代中国箚記 漢文訓読の疑問・1

    漢文訓読入門 古田島洋介・湯城吉信『漢文訓読入門』(明治書院、2011年、1500円)は訓読法について結構詳しく書かれていますよ。 2011/07/28(木) 22:35:25 | URL | ちゃんちゃん #- [ 編集] こんばんは。 こんばんは。 こちらではご無沙汰をしております。 申し訳ありません。 この度、ブログを引っ越しましたのでご連絡いたします。 これからも末永いお付き合いを宜しくお願いいたします。 2007/03/07(水) 23:49:46 | URL | 司徒 #mQop/nM. [ 編集] 築島裕先生といえば 私は、古辞書影印版の担当者として知りました。 そして、手元にあった「新潮国語辞典」(古語も入った方)の編者でもあったことを後に知りました。 この国語辞典の用例が、棒引きではなく、実字であれば、1冊では、「小学館国語大辞典」に次ぎ、重視していただろうと思います。

  • 古代中国箚記 X.『経籍籑詁』と「説文遊び」

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 当に欲しいとき、仕事で必要な時には手に入らずに、しばらくしてから手に入る。だいたいはそんなもの(笑)。それを見越して、けっこう広い範囲をカバーするように中国の古典籍の標点・影印などや辞典・字典は買っているつもりなのだが、それでも「買っておいてよかった。いよいよ使う時が来た!」というはほとんどない(w ということは、、、 買ってるというのは、ほとんど使ってないっていうことか?? 年末年始、中国で、阮元『経籍籑詁』(上・下)(中華書局・1982年発行、2006年第3次印刷)を買った。ある字ごとに、春秋~漢代くらいの古典籍につけられた注を拾ったもので、中国の古典籍を読む上で必須の工具書と定評のあるものなのだが、如何せん中国では(おそらくたびた

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  • 古代中国箚記 「微」字についての補足

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 「微」の漢代の隸書の形が「微」と違って、真ん中の下の部分が「耳」に作っていること、それが唐代あたりにようやく「微」の字形が出始めたのだろう、ということは、このブログの「この漢字、読めますか?」(2007/01/20)でほんの少し書いた。 実はその時、甲骨文字と金文の「微」の字形も『甲骨文字典』や『金文編』などで見ていたのだが、上のブログの画像に出したような隸書時代のものとも、似てもにつかないものだった。いったいどこから「耳」(のような部分)を含んだ字体が出てくるのだろうと、不思議に思ったが、古文字の専門家でもなんでもないので、お手上げだった^^ それと、ひとつ前の記事、「X.『経籍纂詁』と「説文遊び」」で、『説文解字』の篆文は、あまり当てにならない

  • 古代中国箚記 この漢字、読めますか?

    管理人のみ閲覧できます このコメントは管理人のみ閲覧できます 2007/01/23(火) 17:45:44 | | # [ 編集] お返事 通りすがりさんへ ご質問ありがとうございます。誤りもあるかもしれませんし的はずれな点もあるかと思いますが、質問に答えてみたいと思います。 > 伝世文献にも同じような性質のものが残っていて、そのジャンルで又別の資料が出土した、ということなのか、伝世文献には同じような種類の文章はなく、全く別の種類のものか とのことですが、秦簡に限っていえば、伝世文献文献と同じような文章・テキストはほとんどありません。『史記』『漢書』など文献資料から分かる法律関係の記事は多くなかったので、雲夢秦簡から法律関係の文書が出土したときは、学界では非常に大きなインパクトを与えたと聞いています。その後、文献資料からうかがい知れない様々な事柄が分かるようになりました。秦漢法制史は出土文

  • 古代中国箚記 仏教漢文 を読む (良書はかくも得難きものか)

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 一時期、仏教漢文を読むのにはまったことがあった(笑 きっかけは、1993年だったかに中国に留学していたとき、たまたま買って読んだ『六祖壇経』(原文と注のみ)を読んで、その面白さにハマったからだ。  というか、つくづく変人だな、自分は。。。 帰国後に、中川孝『六祖壇経』たちばな出版、1995年を買い求めて、原文で読めなかったところを確認したりしてた(笑) そんなこともあり、仏教漢文を読めるようになりたい、なんて漠然と思っていた。それに、魏晋南北朝期に出始めた口語や特殊な虚詞の理解には、漢訳仏典の文法・知識・用例が有用だといくつかのを読んで知ってはいたから。 運良く、下記のが発売されたので、すぐに買い求めて読んだ。 伊藤丈『仏教漢文入門』大蔵出版社

  • 古代中国箚記 もうひとつの『大漢和辞典』

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 『大漢和辞典』と言えば、もちろん諸橋轍次『大漢和辞典』全十二巻、のことを一般的にはさす。 学生の頃は「もろはし」とか「だいかんわ」などと呼んでいた。『日古代史を学ぶための漢文入門』によれば、海外でも「Morohashi」と言われ、主要な大学図書館中国学の研究所には所蔵され、重宝がられていたという。 諸橋『大漢和辞典』は、昭和十八年に第一巻を発行したが、昭和二十年の空爆により出版予定であった元版を焼失してしまう。しかし、残っていた校正刷りをもとに、昭和三十年に第一巻を刊行し昭和三十五年に全十三巻(含:索引一巻)を刊行しおわった。 詳しい『大漢和辞典』の歴史は大修館のHPを参照のこと。→『大漢和辞典』編纂・刊行小史 いわずとしれた、日最大の漢和辞

  • 古代中国箚記 漢文文法参考書 と 漢語(漢文)の時代区分

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 いわゆる「漢文」と日人が呼んでいるものは、中国語では「古典漢語」「古代漢語」「古漢語」または「文言」などと言うことが多い。「漢文」という名称は、漢字だけがずらずら並んでいる原文でなくて、漢文訓読文(読み下し文、書き下し文)などを連想してしまうこともあるので、訓読された文ではなくて古代の中国語そのものだ、という意を強くあらわすためか、日でも中国の古典漢文を対象にした専門書では「古代漢語」「古典漢語」などと呼ぶことが多いように思う。 このブログでは、なにげなく日語化されている書き下し文を「漢文」と言って、原文を「古典漢語」と区別したり、また「漢文」という言葉で両方を含ませていたりする。 中国古典の原文そのものを「古典漢語」などと呼ぶことは、誤解も

  • 古代中国箚記 ふたつの、藤堂明保著『漢字の起源』

    古代中国の文章・文物・歴史・研究について。とりあえず漢文(古典漢語)や漢字について徒然なるままに、また学会覚書、購書記録なども記していきます。 古代中国箚記2006/11/16で紹介した、藤堂明保『漢字の起源』講談社学術文庫、2006年を買ってきた。11月16日のブログに「徳間書店から1966年(増補版、現代出版、1983年)に出た文庫化だろう。」と書いたが、たしかに最終頁に「書は、一九六六年、徳間書店より刊行された『漢字の起源』を底としました。」とあった。 たまたま、神保町をうろうろしたら、その現代出版社版『漢字の起源』があった。600円と安かったので、重複するかなと思いつつ、買ってみた。 この1983年の現代出版社版の『漢字の起源』のまえがきで藤堂氏は言う、、、 だがこの十余年の間に、中国での発掘がめざましく進み、思いもよらぬ文物が大地の底から姿を現した。こうなると、旧著の前半は、

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