協定書に署名した山野英嗣・和歌山県立近代美術館館長(右)と全米日系人博物館のアン・バロウズ館長=米国ロサンゼルスで2024年5月、和歌山県立近代美術館提供 県ゆかりの渡米画家の作品や資料を積極的に収集してきた県立近代美術館(和歌山市)は、全米日系人博物館(米国ロサンゼルス)と姉妹ミュージアム提携を締結した。2022年から協力している調査研究や展覧会、教育普及事業などで関係性をさらに強めていく。他館と姉妹提携を結ぶのは両館とも初めて。【加藤敦久】 近代美術館は1970年の開館当初から太地町出身で米国で活躍した洋画家の石垣栄太郎(1893~1958)ら県ゆかりの芸術家の作品収集を軸に据え、継続的に研究してきた。和歌山市出身で、第二次世界大戦中に送られた日系人収容所を描いたことで知られる米国移住の洋画家、ヘンリー杉本(1900~90)の作品も所蔵する。近年、美術作品の研究だけでなく、美術から見た