被災資料再生の道伝える あすからテーマ展 岩手県立博物館 被災した昆虫標本や古文書などの修復作業が分かるテーマ展 東日本大震災で被災した博物館資料の救出活動を知ってもらおうと、岩手県立博物館(盛岡市)は、5日からテーマ展「2011.3.11 平成の大津波被害と博物館」を開く。泥の中から再生した貴重な資料が展示され、被害の大きさと、今も続く難しい修復作業を伝える。 岩手県陸前高田市立博物館や同市立図書館の収蔵品を中心に、沿岸10施設から回収した約100点が並ぶ。主な展示品は昆虫標本や古文書、仏像、化石、漁労用具などで、それぞれ修復過程が分かるように公開される。 展示品のうち陸前高田市立図書館所有の県指定有形文化財「吉田家文書」は、県立博物館が最初に救出した資料。カビや破損がひどかったものの、国会図書館が最新の技術を駆使して文書や江戸時代の陸前高田、大船渡を記した絵図などを修復し、展示する