『妖怪人間ベム』シリーズの最新作『劇場版BEM~BECOME HUMAN~』が2020年10月2日に全国の映画館で封切られる。 1968年に始まったこのシリーズは、いかにして後世まで語り継がれる怪奇アニメの金字塔となったのか。実写版も含めて21世紀に入って5度もリメイクされているシリーズの分析と、各作品の紹介によって、その魅力を紐解いていく。 おどろおどろしい雰囲気が強烈なインパクトを残し、後世へ語り継がれることに 『妖怪人間ベム』が放送されたのは1968年。この年は、1月に『ゲゲゲの鬼太郎』(第1シリーズ)の放送が始まっており、“妖怪ブーム”が巻き起こった年だった。同年10月から放送がスタートした『妖怪人間ベム』もまたそのブームの一翼を担った一作だ。妖怪の多彩なキャラクター性が人気の一因となった『ゲゲゲの鬼太郎』に対し、『妖怪人間ベム』はおどろおどろしさを強調したホラー色の強い雰囲気が持