昔々、そう、丸2カ月前のこと。やたらに元気な米国のテレビ司会者、ジム・クレイマー氏は自由市場と株式を愛していることで有名だった。 そのクレイマー氏は今、新たに関心を示していることがある。 ドナルド・トランプ大統領の率いるホワイトハウスを説得し、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」と戦う資金を「戦時国債」の発行で調達させようと考えているのだ。 「戦時国債――今こそ、これを年限30年、表面金利2%で数兆ドル発行すべだ」 クレイマー氏は先日ツイッターにこう投稿し、国内の投資家は「この証券を欲しがっている。我々はこの戦争に勝ちたいんだ!」と吠えた。 トランプ氏がこの声に耳を傾けるかどうかは定かでない。 ホワイトハウスには、かつてニュース専門放送局CNBCでクレイマー氏の同僚だったラリー・クドロー氏が主任経済顧問(国家経済会議=NEC=委員長)として加わっており、この戦時国債を「長期投資の対