『ザ・フォーミュラ』というアルバート=ラズロ・バラバシ教授の本を読んだ。社会現象をデータから解析する中で見えた法則性を解説したもので、自己啓発本とは一線を画す内容に、いろいろと頭を刺激されてところがあった。 一番印象に残ったのは、第10章。成功に年齢は関係ないことがデータから示されたという。この分野で成功するには何歳まで、というような説をよくきく。しかし、データはこれを否定し、何歳まででも成功できるという。ただし、一般的な傾向として、年齢が高くなると、生産そのものが低下することが多いので(例えば論文の執筆数)、成功しにくくなるだけである、という結論である。ただ生産をし続ければ、成功の女神は若い人と同じようにやってくるという。 これは年齢を重ねた私のような人間には、大変心強い結果である。この本でもとり上げているが、過去にも葛飾北斎という大変素晴らしい実例がある。北斎は89才まで生き、その有名