計量経済学者の田中辰雄・慶應義塾大学経済学部教授の調査によれば、ネットへの書き込みが過去1年以内に60回を超える人は全体の0.23%だが、この60回以上書き込んでいる人の書き込みがネットへの書き込み全体の50%を占めている。また、過去に炎上に参加したことがある人は全体の1.79%、ネットで政治争点について意見表明する人の数は過去1年に限ると2~3%しかいない。 インターネット上では、こうした極端な意見を大量に書き込む人が、中庸で穏健な人たちの言論を追いやり、押し黙らせる構造になっており、結果「分断」が進行しているように見える――ではどうすればいいのか。『ネット分断への処方箋』(勁草書房)を著した田中氏に訊いた。 攻撃的なごく一部の人が書きまくることで、中庸な穏健派は沈黙を選ぶ ――田中先生は以前から、過激な意見、攻撃的な書き込みを大量に発信する人が全体のごく一部にいるだけであって、人々が総
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