ニューヨークやトロント、ロンドンなど世界の大規模な金融センターで、都心部賃貸アパートの家賃が急落している。 通常は需要を支える留学生は自国で足止めされ、賃貸不動産市場で最も動きが活発な若年層は、もはや「中心地」でなくなった場所に高い家賃を払ってまで住む理由が少なくなっている。 在宅勤務が広がり、目新しいショップやバーなど都市生活の楽しみがほぼ奪われた今、住む場所を選ぶための方程式は変わりつつある。貸し手と借り手のパワーバランスにも変化が見られる。 ニューヨーク ニューヨーク市郊外ウエストチェスター郡では、一戸建て住宅の購入価格が1年前に比べて16%値上がりした。対照的に、マンハッタンの賃貸アパートの家賃は2013年以来最も低くなっている。