一方、地球上の生活に焦点を絞る馬氏は、機械はその作り手を超えることは決してないだろうと論じた。人類が将来も生き残るためには知能指数(IQ)に加え、「愛情指数」ともいうべき「ラブQ=LQ」が必要だと訴えた。議論がかみ合わない場面もあったが、全般的に話が飛びがちなマスク氏と比べ、地に足の着いた話し方をする馬氏の方が理性的な印象を与えた。 2人の意見が一致したほぼ唯一の点は、世界の人口問題だ。現在の出生率を踏まえると、世界が人口破綻の瀬戸際にあるとの見方を共有しているようだ。マスク氏が「地球にはあまりに多くの人々が住んでいると大半の人は信じているが、これは時代遅れの考え方だ」と指摘すると、馬氏はうなずいた。「20年後に世界が直面する最大の問題は人口爆発ではなく、人口崩壊だ」とマスク氏は語った。