日本の防衛省は今年、次期戦闘機(FX)を決定する見通しだ。 ベトナム戦争の主力機であり、老朽化が目立つ「F4」が2014年以降に退役を迎えるためだ。日本のFX商戦ではこれまでも世界の防衛大手の激しい売り込みが続いてきた。今回は欧州勢も参戦し、先行きが見えない状況だ。 防衛省は「世界最強の戦闘機」とされる米ロッキード・マーチンの「F22」を第1候補としてきた。しかし、昨年7月に生産の打ち切りが決定し、それがほぼ不可能になった。ただ、同じくステルス性能を持つロッキードの「F35」が大本命であることには変わりがない。 だが、F35はこれまでのように三菱重工業など日本の航空機大手がライセンス生産するのは難しいとされる。国防機密と言える技術が数多く搭載されているからだ。そこが逆転受注を狙う欧州の英BAEシステムズと、米ボーイングにとって突破口になるかもしれない。 来日した両社の幹部に聞いた。まずは欧