中東諸国で米映画がイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱したと抗議するデモが広がっていることを受けて、米インターネット検索大手グーグルは12日、エジプトとリビアで、同社が運営する動画投稿サイト「ユーチューブ」の視聴制限を行うとの声明を発表した。この映画の映像へのアクセスを禁止した。ロイター通信が報じた。 抗議の対象になっているのは、イスラエル系米国人が製作したとされる米映画。ユーチューブに投稿されたダイジェスト版には、ムハンマドの性描写などが含まれている。イスラム教は偶像崇拝を否定し、ムハンマドを具象化すること自体を禁じており、映像を見たイスラム教徒の間で反感が広がった。 ただグーグルは、規定に抵触しないとの理由で、映像の削除は行わないという。デモはチュニジアなど他のイスラム諸国にも広がっている。【秋山信一】