【ワシントン=柿内公輔】一時は身売りもささやかれた米ヤフーの経営が持ち直している。牽引(けんいん)しているのは、米グーグルから引き抜かれ、先月に就任1年を迎えたメイヤー最高経営責任者(CEO)だ。社内の混乱を収拾し、意識改革を推進。新興企業を次々買収するなど反転攻勢に出た。ただ、生命線の広告事業は伸び悩むなど、業績の本格回復は道半ばだ。 メイヤー氏は7月16日、4~6月期決算の説明会で「ビジネスは堅調だ」と述べ、再建が軌道に乗ってきたと強調した。 メイヤー氏の就任前、ヤフーは混乱の極みにあった。グーグルとの競争で劣勢に立たされ、米電子決済大手ペイパル社長だったトンプソン氏をCEOに招いたが、内紛でヤフー創業者のヤン氏ら役員が大量離反した。さらに、トンプソン氏までが学歴詐称問題で会社を去った。追い詰められたヤフーは、ライバルのグーグルの副社長だったメイヤー氏に再建を託した。 メイヤー氏は成