有料アプリはもう売れない アプリ「大辞泉」は前バージョンである「デジタル大辞泉」をフルリニューアルし、名称を変更し投入したもの。日本のApp Storeが公開された初期から提供しており、アプリとしては高めな2000円という値段設定ながら、美しいデザインが評判を呼び、目立つ存在だった(以前からのユーザーのため、旧版も新アプリと並んで配信は続いている)。木下さんは当初から開発に関わっている。 リリースから5周年を迎える今年、フルリニューアルに至った最大の理由は「有料アプリが売れなくなった」ことという。現在、App Storeのランキングは無料、有料、そして両方を合わせたものがあるが、総合ランキングに有料アプリがあることはほとんどない。「無料で提供し、アドオンで課金するケースがほとんど。このままこの値段で有料配信を続けていても目につかない。ビジネスモデル自体を根本的に変えなければと思った」(木下