↑*1 印刷博物館所蔵の活字見本帳を活用した「国語×活字問題」――活字で刷られるところの日本語表記に関する問題――の研究成果として、石井久美子「『九ポイント假名附活字見本帳』に見るルビ付き活字 ―外来語定着の一側面―」という論考が書かれていたことを先日知った。 http://teapot.lib.ocha.ac.jp/ocha/bitstream/10083/60851/1/06+%E7%9F%B3%E4%BA%95.pdf 仮名付活字というのは、新聞・雑誌が本文を総ルビとしていた時期に、組版の効率化を図るために親文字とルビを一体化して作った活字である。そのため「使用頻度の高い」「固定化している」表記の手がかりとなるはずで、「活字見本帳の(カタカナ)ルビ付き活字から、当時求められていた外来語の様相を知ることができる」と着目されたものだ。 国語文字・表記史の観点から、「仮名付」活字見本帳をこ