「ショットはかなりまとまってきた。あとは、キーショットだけ集中して決めることができれば十分に狙える」 韓国の江陵カーリングセンターで開催されたパシフィック・アジア・カーリング選手権(以下、PACC)。ラウンドロビン(予選リーグ)で中国に土をつけられたあと、男子日本代表(コンサドーレ)のリード・阿部晋也は、初優勝の可能性についてそう語った。 7勝1敗の2位通過ながら、ラウンドロビンの日本は確かに、阿部をはじめ、セカンドの谷田康真、サードの清水徹郎、スキップの松村雄太と、ポジションごとに高いショット率を残した。 その結果、有利な後攻で複数得点を獲得し、先攻では相手のチャンスを摘みながら、相手にプレッシャーショットを強いてきた。カーリングでは王道とも言える、エンドの構築を貫くことができていた。 準決勝のニュージーランド戦も同様だ。松村のフィニッシュにミスが出て、序盤はスティールを許すなどバタつく