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2006年10月11日のブックマーク (13件)

  • 小泉政権の終わりに

    安倍氏が内閣総理大臣に就任し、組閣名簿が発表された。誰もが私と似たようなことを語っているので今更であるが、やはり節目でもあり、小泉政権の終わること自体感慨深いのでエントリしておこうと思う。 内閣の顔ぶれに関しては、多くの人が述べているように補佐官が重要であろう。大臣は論功行賞とも言え、祭り上げるポストとしては悪くないのかもしれない。何しろいざという時には国務大臣である以上責任が無いとは言えないのだから。ただし外交関連だけは固めてある。これは、当面国内的な基盤作りに傾注するからであるとも解釈可能だろう。麻生氏と久間氏、小池氏に手堅い実務的な外交をやってもらい、国内的な人気を維持しながら安倍カラーを定着させるというところか。 その意味でむしろ党三役がポイントであると言える。小泉首相は党と対立的であった。そして旧勢力はかなりの程度弱体化した。安倍首相はその大きな資産を受け継いだが、それが長期間続

    小泉政権の終わりに
  • 選挙を控えたコンゴ民主共和国

    ワシントンポストでコンゴ情勢が記事となっていた。(参照1)大統領選挙、議会選挙を控えた同国の混乱を伝える内容である。この機会に一度この地域に関してエントリしておきたいと思う。メモ代わりの感想のようなものだが。 この記事におけるコンゴとは、コンゴ民主共和国である。世代によっては旧ザイールと表記したほうが隣国のコンゴ共和国と区別がついて分かりやすいかもしれない。参考のために外務省サイトをリンクしておく。(参照2)アフリカは情勢の安定しているところも多々あるのだが、このコンゴ民主共和国とその周辺国はそうでない地域の見のようなものだ。正直、地図を見るとこの顔ぶれは・・・・と思わざるを得ない。ややまともと言えるのはタンザニアくらいだろうか。 ところで、日ではアフリカの混乱を未だに欧州諸国の植民地政策の負の遺産などと主張する人々がいる。確かに歴史は連続しているので何の悪影響も無いと言うことは出来な

    選挙を控えたコンゴ民主共和国
  • エチオピアのソマリア派兵の背景

    近年無政府状態と言われてきたソマリアでは、国際社会の調停により暫定政府が存在しているが弱体な存在であった。イスラム勢力が暫定政府を首都モガディシオから追い出して実権を握りつつあることは報じられていたが、この度エチオピアがソマリア領内に派兵しており、波紋を広げている。 米国務省サイトでのソマリアの項目を挙げる。概況が記されており、Wikipediaなどもこれを引いているようだ。(参照1)北部は地域社会がそれなりに機能しており、首都を含む南部情勢が特に問題になっている。和平への試みは色々とあった。しかし欧米などの影響力のある国はそれほど腰を入れているという風でもない。近年は中東に労力を割かれているという印象もあるし、悲劇という点ではダルフール的なものに目が行く。(といっても何がしかの実績を挙げる活動をしてきたとも言い難いが)地域社会の取り組みはどうかといえば、東アフリカ諸国での枠組みはないこ

    エチオピアのソマリア派兵の背景
  • 北朝鮮ミサイル実験に関する所感

    既に大きく報じられているので内容に関して説明の要は無いだろう。北朝鮮がミサイル実験を行った。とはいうものの、報道の熱意に比して直接の情報自体はあまり出回っていない印象がある。 この実験、全般としてはどのように解釈するべきだろうか。経済制裁で困っている北朝鮮が、何らかの形で事態を動かそうとしたと考えるべきであろう。直接の目的が米朝直接対話であることは広く知られている。北朝鮮政治的目的を達成させないためには、米国はこの程度のことで右往左往せず、何等外交カードにならぬと平然としておくべきであろう。その意味で今回の対応は正しい。北朝鮮が決定的なミスをすれば別であるが。例えば核実験がそれに当たるだろう。 ミサイル実験の意義だが、テポドン2に関してだけは確かに良く分からない。だから全くもって私の個人的な見解となるが、これに関しては北朝鮮も失敗の可能性が相当ある事を見込んでかつ実施したのではないだろう

    北朝鮮ミサイル実験に関する所感
  • 北朝鮮ミサイル実験の米国内の報道に関するメモ

    ワシントン・ポストが条件付きで武力行使の容認を示す社説を掲載したと報じられているが、日国内での報道が奇妙に大きいのが気になっている。米国が何か新規な立場に転換したかのような言い方になるのはバランスが良いとは言えない。軽く有名数紙の論調を取り上げて今回のミサイル発射問題の取り上げられ方をメモしておきたい。なお各記事はインターネット上で参照できるが登録が必要な場合が多い。 ワシントンポストの該当する記事はこれであろう。(参照1)が、内容を見て分かる通りごく常識的な見解で、北朝鮮を非難し、中国韓国の非協力を問題視する従来からの米国を代表する意見である。日国内の意見とも大差ないだろう。話題になっている最後の部分も以下の通りである。 If China and South Korea are serious about stopping North Korea's development of

    北朝鮮ミサイル実験の米国内の報道に関するメモ
  • 北朝鮮ミサイル危機に関する政治の風景

    北朝鮮がテポドン2ミサイルを発射するかどうかという件で関係国は気を揉んでいる。交渉カードとしての側面が強いのは最初から明白だが、北朝鮮には様々な思惑があり構図は複雑だ。この件で興味深いコラムを見つけたので紹介しておきたい。 GLICK氏が北朝鮮問題を例にとり、イラン問題でイスラエルがどうするべきかを論じている内容だ。(参照1)3ページに渡って記載されており、ここで述べられていることはおおむね正当であると思われる。全般として、今まで間接的に米国を脅迫していたのに加え、新しく直接的に米国を脅迫していることは交渉上のメリットがあるとの解釈を取っており、個別の既存の脅威に適切に対応することがそれに対する対応として正解であるとしている。 2ページ目の交渉上のメリットとして3種類挙げているのは面白い。政治上の弱点の利用、同盟国との関係の利用、結果的な国際政治上の認知。確かに労少なく利多しの感がある。

    北朝鮮ミサイル危機に関する政治の風景
  • 日本の北朝鮮人権法案に関する個人的メモ

    自民・民主の合意で日北朝鮮人権法案が可決される見通しだ。しかしながら世論の一部では反発があるようだ。最終的には様々な保留を付けた形になって落ち着いたようだが、率直に言うと日国内の世論に関しては様々な懸念がある。恐らくこの微妙な問題を扱うときには短期的な振幅が大きくなり、政治家、特に議会のそれが最後まで責任を果たせるか心許ない側面もあるからだ。 私の北朝鮮問題に関する基的なスタンスは、以前のエントリやその後の7月に書いたいくつかのものと変わっていない。拉致問題は、北朝鮮国内の国民の人権も含む広範な人権問題の一環として対処するしかない。現在の国際社会で、民主主義国として振舞うのであれば理念としてはそうあるべきで、他に方策は無い。自国の国民の人権のみを言い募るのであれば、最初から最後まで完結的に自国のみで対処する以外にない。 最近のこの法案に関する混乱に関しては、ここしばらくのEreni

    日本の北朝鮮人権法案に関する個人的メモ
  • 中国の兵器輸出に関する日本のアプローチ

    中国との政治摩擦を抱えているのは日だけではないが、その内容はもちろん当事者によって違う。しかし多くの国から保留無しで無条件に、共通に非難される事があるとすればそれは外交の失敗と言えるだろう。中国の場合何がそれに該当するだろうか?私は、それは非人道的な結果に直接繋がるという意味で、人権上問題のある国への小火器類の無責任な輸出ではないかと考えている。 通商面での摩擦などの経済問題は、当然各国の雇用と直結するから政治的課題になるが、どの国も多かれ少なかれ産業が興隆して黒字を稼いだ時期はあるので道義的な非難はやりにくい。靖国のような内政干渉的摩擦も、相手が民主主義国なら世論の反応も多様で、概して評判が悪くても絶対悪と言うまでの認識にはなりにくい。武器輸出に関しても、高性能な武器は抑止のためと言う側面もある。欧米のように近代戦争の記憶の熾烈な国は自衛のための武装に否定的ではない。軍備を野放図に拡大

    中国の兵器輸出に関する日本のアプローチ
  • 横須賀2006ネイビーフレンドシップデー

    在日米軍と自衛隊の施設がある横須賀基地では、年に一度ネイビーフレンドシップデーを設けて一般開放している。周知のように通常は軍関係者以外の立ち入りは禁じられているので貴重な機会である。近年は横須賀市の各種開国祭との関係で、花火大会と同日実施しており、その見物の一等地でもあるので人出も多い。年は8/5(土)に開催された。一度も行った事がないので足を運んでみた。簡単ながらレポートしてみたい。 現地は京浜急行線の横須賀中央駅が近い。徒歩で10分程度といったところか。基地への入口は数箇所あるが、フレンドシップデーでの入場は特定の一箇所に指定されている。毎年変わるが今年は三笠ゲートであった。なお立ち入り可能な場所での写真撮影は自由であるが、ゲート近辺だけは禁止されている。9.11以降は随分チェックが厳しくなったらしい。 ゲートをくぐって間もなくのところで、基地内の簡単な地図を配っている。裏表がそれぞ

    横須賀2006ネイビーフレンドシップデー
  • 夏バテ中の雑記

    ただでさえマメでない更新だが、色々あってバテている。生存確認レベルのエントリ・・・・・当に感想。 ・靖国参拝 色々とやかましい限り。いつもの事だが日のマスコミが煽るからいけない。もっと重要なニュースが色々あるので報道するべきだろう。 小泉首相の言で、「意見が合わないからと言って首脳会談を控えるというのはどうか。私はいつでも会う用意がある」というのがある。これは世間的にはうまい言い回しだと快哉を叫んでいる人が多いが、実は当意即妙という軽快なものだけでもない。近代史ではコミュニケーションの不足から大きな戦争も起こっており、それ故例えば冷戦期の米国などはソ連との対話を対立があっても決して欠かさなかった。対立相手との最低限のレベルでの信頼関係が重要である事を理解していたからであろう。もちろん水面下では様々な交渉が行われているのであろうが、中国はこの方針で自縄自縛になり国際的な評価を落としてしま

    夏バテ中の雑記
  • 盧武鉉政権は中立を望んでいるのか

    今月のフォーサイトはなかなか興味深かった。内容もさりながら、それを読んで様々な事を考えさせられるという意味で刺激になる。今月は黒田勝弘氏が韓国の盧武鉉政権の政策に関して取り上げていたものが目を引いた。盧武鉉大統領は朝鮮半島の地政学に入れ込み、中立国となるのが韓国の将来として望ましいとしているらしい。その文脈ですべてを解釈すると筋が通ると。 黒田氏も文の中で述べているのだが、中立のためには力が必要で、そのために米国とのFTAで経済力を高める必要があるし、北朝鮮の核開発も、将来の統一コリアの軍事オプションとして残しておきたいという思惑がある。対日政策もその文脈から考えると筋も通る。中国との関係も良くは無い事実もそれを裏打ちしている。いわゆるバランサー論もそのような背景からの発言であった。以前のエントリに上げた戦時作戦権返還問題もそうであろう。 ただ、誰もが薄々承知しているように、これは当面推

    盧武鉉政権は中立を望んでいるのか
  • 北朝鮮の核実験と太陽政策の終わり

    北朝鮮が核実験を実施し、大きな問題になっている。もちろん世界の安全保障上の大問題であり、安保理での議論も進んでいるが、真の当事者は南北朝鮮であろう。そしてここ数日の報道では、韓国の太陽政策は終わり、国際的な制裁に加わる方向であるとされている。この事に関して触れてみたい。 全ての国は自国の都合を中心に考えるのは外交の大前提であるが、それを頭で分かってはいても他国の立場になって考えるのはなかなか難しいものである。今回、北朝鮮は無茶なことをしたと思われているが、彼らの立場に立つとそう粗雑な計算でもない。彼らの行動の最優先事項は体制の維持であり、その次がそのための他国からの援助の引き出しである。そして米国は実際に核弾頭を有している国に対して攻撃した事は無い。これは北朝鮮に限らないのだが、自国は核武装でより安全になったと考えるものなのだ。 そして、出来れば達成したい事としては、周辺の大国の影響力の排

    北朝鮮の核実験と太陽政策の終わり
  • スラッシュドット ジャパン | クリエイティブ・コモンズ採用の音楽配信サービスが日本上陸

    よくわからなかったので、FAQ [creativecommons.jp]見てみた。 4つのアイコンの組み合わせライセンスを簡単に示すのね。 選べるのは、表示・非営利・改変禁止・継承の4つ。 ・「表示」アイコン このアイコンが付いた作品を利用する人は、作品を創作した人(著作者)の氏名、作品のタイトルなど、作品に関する情報を表示しなくてはならないことを表します。 ・「営利目的利用禁止」アイコン このアイコンが付いた作品は、営利目的で利用してはならないことを表します。 ・「改変禁止」アイコン このアイコンが付いた作品を利用する人は、作品を改変してはならないことを表します。 ・「同一条件」アイコン このアイコンが付いた作品を改変して利用する場合、改変することで新たに生み出された作品は、当初の作品と同一の条件でライセンスされなければならないことを表します。例えば、あなたが「氏名表示」と「営利目的利用