日本の韓国「ホワイト国」除外決定により一層深まった日韓の葛藤。その発端となった昨年10月の韓国大法院判決の経緯と意味をよく知る「日韓通」の市民運動家に、現状と解決策、日韓市民連帯などについて聞いた。 ●「市民の連帯があれば解決できる」「私が日韓関係に摩擦をもたらしていると言う人もいる」と複雑な表情で明かした金英丸(キム・ヨンファン)さんは1972年生まれ。ソウル市内にあるNGO『民族問題研究所』で対外協力室長を務める。 1997年から北海道の強制徴用者の遺骨発掘運動で日本との関わりを持ち、2002年から06年まで高知県の平和資料館・草の家の事務局長を務めた。日本語が堪能な上に温和な人柄で、日韓市民の交流の橋渡しを長い間続けてきた。日韓の市民社会で広く知られた人物だ。 徴用工裁判には14年から本格的に関わり始めた。今は市民団体の連帯組織である「強制動員問題解決と対日過去清算のための市民社会共