政府が「佐渡島(さど)の金山」の世界文化遺産登録を巡り、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦書を提出したことを踏まえ、自民党外交部会などが作成した決議案には韓国との「歴史戦」に備える考えが示された。大学非常勤講師(哲学)で、「歴史戦」を巡るメディアや政治動向などを研究してきた能川元一さんは、国内外で歴史への態度を変える「ダブルスタンダード」であり、「国益を損ねる」と指摘する。(柏尾 安希子) -政権が「歴史戦チーム」を作り韓国との「歴史戦」に備えると報じられた。 「実態として似たようなチームは安倍晋三政権下でも作られ、2014~16年には右派メディアが歴史問題への『反論が足りない』と、かなり外務省に圧力をかけた。それを受け外務省も期待に応える振る舞いをするようになり、17年からは外務省を叱る記事がかなり下火になった。そうした流れがある種、行き着いた所と感じる」 -「歴史戦」を政治中枢が公
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