「あの年読んだ本ってなんだっけ」と今年の読書のことを後に振り返るとしたら、おそらく社会的に話題となった村上春樹「1Q84」(参照)より、本書「ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争(ディヴィッド・ハルバースタム)」(上巻参照・下巻参照)になるだろう。 読み終えるまで一か月かかった。大著であることもだが内容が重く、なかなか読み進められなかった。上下で11部53章あり、一つの部が軽く新書一冊分の内容を持っていることもあった。ある部を読み終えてから、過去に読んだ書籍を読み返したこともあった。再読しようと書架や実家の書架を探し回り見つけられず、再度購入した書籍もあった。そうした一冊に「新「南京大虐殺」のまぼろし(鈴木明)」(参照)がある。同書はかつて標題の関心から読んでつまらないと捨ててしまったのかもしれない。 本書「ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争」は標題に「朝鮮戦争」とあるように、もちろ