小犬たち・ボスたち (1978年) (ラテンアメリカ文学叢書〈7〉) 作者:M.バルガス=リョサAmazon なんだかツイッターを見ていると、今日はバルガスリョサの誕生日なの?(追記:ちがった。先月末じゃん!) 記念でもう一冊。バルガス=ジョサ唯一の短編集(いまでもそうなのかな?)「小犬たち/ボスたち」。これもずいぶん昔から持っているなあ。 どの話もかっちりまとまっていて危なげがない。アイデア/ エピソードを中心に話を盛り立てていく。で、特に『ラ・カテドラル』や『緑の家』の社会派的なこだわりがないので(もちろんそれを敢えて読み取れといえば可能だし、訳者あとがきは「小犬たち」についてそれをやっているんだが)、重苦しさがなく、小説それ自体の楽しさが出ていて悪くない。それでもやはり、計算高い感じはするんだけど。 あと、本書の訳者解説はおもしろい。ガルシア=マルケス論(ちなみにバルガス=ジョサは、