【ベンガジ(リビア北東部)杉尾直哉】リビア反体制派の民兵集団を率いるユニス参謀長は5日の会見で、空爆を実施している北大西洋条約機構(NATO)について、「我々の空爆要請に迅速に応えてくれない。こんな状況がさらに1週間続けば犯罪だ。落胆した」と述べ、強い口調で非難した。 同参謀長によると、NATOは、政府軍の激しい攻撃を受けている北西部ミスラタへの空爆要請を「民間人への被害」を理由に拒否しているという。 NATOが主軸の多国籍軍は今月1日、北東部マルサエルブレガ近くで「友軍」の反体制派の車や救急車を空爆し、市民4人を含む13人が死亡。誤爆による民間人への被害拡大が指摘されていた。 同参謀長は、「(政府軍に)日々、殺害されている市民の数は、空爆被害よりはるかに大きいのに」と述べ、「空爆が実施される場合でも、我々の要請から8時間もかかる。こんなことが許されるだろうか」と語った。 反体制派の支配下