はじめに 日本の学校では、授業ではなく課外活動として、放課後や休日に運動部活動が広く行われている。 全国調査によれば、7割以上の中学生と5割以上の高校生が運動部活動に加入し、ほぼすべての学校が運動部活動を設置しており、半分以上の教員が運動部活動の顧問に就いている(運動部活動の実態に関する調査研究協力者会議、2002)。このような運動部活動の風景は日本では馴染み深い。 それでは、諸外国の青少年スポーツも、日本と同じように、学校で運動部活動として行われているのだろうか。もしそうだとしたら、諸外国の運動部活動と日本の運動部活動には、どのような違いがあるのだろうか。 こうした疑問を入り口にしながら、本稿は、第1に青少年スポーツの国際状況を概観し、第2に学校間対抗スポーツの国際状況を比較し、第3に日本・アメリカ・イギリスの運動部活動を比較する。それらを通じて、日本の運動部活動が、実は日本独特の文化で