インフルエンザ対策の柱の一つがワクチンで、今シーズンは「約2951万本のワクチン(1mlを1本に換算)が製造される予定」(厚生労働省)です。このワクチンの効果を表す数値が「有効率」ですが、正しい理解が出来ているでしょうか。 インフルエンザワクチンの有効率が60%と言われれば、「ワクチンを接種した人の60%はインフルエンザにかからない」と思うかもしれません。しかし、それは誤解です。 厚生労働省の「平成30年度インフルエンザQ&A」では、「ワクチンの有効率60%」とは次の状況だと解説しています。 ●ワクチンを接種しなかった100人のうち30人がインフルエンザを発病(発病率30%) ●ワクチンを接種した200人のうち24人がインフルエンザを発病(発病率12%) →ワクチン有効率={(30−12)/30}×100=60% 計算式の意味は、ワクチンを接種しなかった人(発病率30%)が、もしワクチンを