福島県と大分県の地熱発電事業に対して、総額45億円を超える長期借入金の80%をJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が債務保証することになった。民間の金融機関が評価しにくい地熱発電の事業リスクをJOGMECがカバーする。2カ所の地熱発電所は2015年に運転を開始する予定だ。 経済産業省は地熱資源の開発を促進するための財政投融資の予算として、2013年度に90億円、2014年度には150億円を充当する。いずれもJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)を通じて実行するもので、このほど2件の開発プロジェクトに対する長期融資の債務保証を決定した。 地熱発電は再生可能エネルギーの中で事業リスクが最も高く、投資評価のためのIRR(内部収益率)は13%に設定されている(太陽光発電は6%)。建設前の掘削調査などに多額のコストがかかることから、事業者にとっては資金調達が大きな課題になっている。