2億円はその後、大阪の医療法人「錦秀会」の籔本雅巳理事長が株主を務める医療コンサル会社に送金されたことが明らかになっている。 今回の疑惑のスキームを主導したとみられるのは、日大の理事、井ノ口忠男氏(64)。日大アメフト部の元主将である井ノ口氏はスポーツ用品の販売などを行なう「チェススポーツ」を経営している。田中氏の最側近である井ノ口氏は、大学の納入業者の選定を一手に手掛ける日大事業部の役員も兼務。事実上、日大事業部をコントロールする絶大な影響力を持つ存在だ。 田中氏 「今回のスキームでは、井ノ口氏が佐藤総合計画に2億円を籔本氏側に送金するよう指示したとみられています。一方で、佐藤総合計画を日大に紹介したのは、自民党議員の元秘書(今年2月に死去)で、日大と取引のある葬儀業者を通じて田中氏に持ち込んだ。病院の建て替え計画は、田中氏が井ノ口氏に同社を繋ぎ、井ノ口氏が実務を担当する日大管財部に紹介