南仏ベルジェーズの町に近い乾燥した高地を訪れると、小さな石造りの家屋に太陽の光が降り注ぎ、セミの鳴き声が響いていた。 数カ月前まで、このタイル屋根の下にあるポンプは、地下159メートルから、誰もが知るミネラルウオーター「ペリエ」をくみ上げていた。 フランスらしさの象徴であるペリエは、数十億ドル規模のブランドだ。洋梨形の緑色のボトルは、ニューヨークやロンドン、香港など世界各地で、高級レストランや重役会議室のテーブルに置かれている。 この天然炭酸水は、健康志向の都市生活者にとって、砂糖たっぷりの清涼飲料水に代わる優れた選択肢の一つにもなっている。