マンキューのブログで紹介されていたので、Erik Brynjolfsson and Andrew McAfee, Race Against The Machine(『機械との競争』)を読んでみた。キンドル版で5ドル99セントしかしない本(というには分量の少ない、パンプレットのような著作)である。タイトルは、ジョン・コナーに率いられた人類が機械(ターミネータ)と戦うといったイメージを想起させるが、デジタル技術革新の加速化が経済と雇用に及ぼすインパクトを考察した経済書である。 ★★★★☆ 正直に言って、少なくとも私にとって書かれている内容自体は何ら目新しいものではなかった。たぶんこれは、わが国には池田信夫氏というITと経済学を専門とする希有な書き手がいて、既に『過剰と破壊の経済学- 「ムーアの法則」で何が変わるのか? 』などの著作を目にしてきているからだろう。しかし、いまの時点で改めて理解を確