前提と対象 「interestingが大事なことは分かった。でもやっぱり、正しい理論のほうが重要なのでは」と思われる方もいらっしゃるでしょう。その通りだと思います。ただ、結局、正しいか正しくないかということを考える出発点は「ふつうはAなのに、なぜBなんだろう」と思う、つまり疑問から始まることであるとすると、「ふつうはAなのに」と思う前提が大切であるということは間違いないでしょう。前提のないところに問題もないのです。 また、この点と関連して、デービスは繰り返し「なんとなく正しいと思っている前提(weakly held assumption)を掘り下げ、否定することの大切さを指摘しています。確かに、正しい理論は大切なのですが、正しい理論がやっぱり正しいですねと言っても、だれもinterestingだとは思いません。「当たり前だ!(That's obvious!)」とスルーされることは間違いあり