「おいしくて安全な日本の農産物の人気が高まるのは間違いない」。輸出をテコに農業の再生を目指す首相の安倍晋三はこう誇る。日本人なら「その通り」と喜びそうな言葉だが、海外も同じように思うだろうか。そもそも「食の安全」はだれがどうやって判定するのか。そのカギをにぎる国際組織が登場した。 「国際食品安全イニシアチブ(GFSI)」。これがその組織の名前だ。10月3、4日の2日間、ホテルオークラ東京(東京都港区)で、GFSIの活動への参加を呼びかける大会「フード・セーフティー・デー・ジャパン」が開かれた。 日本の食品メーカーや流通企業の社員が大勢見守るなか、ホール正面に設置された巨大スクリーンにグローバル企業の最高経営責任者(CEO)たちの映像が映し出された。ホテルの会場が、イベントの名前が指す「日本」から「世界」へとつながった瞬間だった。 「安全や品質で最新の注意を払わなければ、126年かけて築いた