イントロダクション コロナ禍の中で混雑した電車に乗るのを避けるため、自転車通勤をする人が増えたといわれる。自転車は身近で便利な移動手段だが、健康への効果も大きく、ジョギングに比べてひざや足首への負担が小さいなどの利点もあるようだ。 では、どのくらいの時間、どのように乗れば、どんな効果が期待できるのだろうか。 本書は、自転車を健康づくりに効果的に活用する方法について、数々の実験結果やデータ、生理学の知見に基づいて紹介している。 自転車走行は、とくに急がずにこいだ場合にも、歩行に比べて心拍数が上昇しやすいという。また、同じ運動強度の歩行と自転車運動とでは、自転車運動のほうが糖代謝の活性化が進み、血糖値を下げる効果が高いという実験結果も紹介される。 著者は、名古屋市立大学副学長・高等教育院長、同大学院理学研究科教授。神戸大学大学院教育学研究科修了。名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科助教授