2015年1月6日火曜日 さらばデフレ悪玉論 原油価格が1バレル50ドルを割った。急速な原油安について経済専門家の間では、デフレ脱却がむずかしくなると懸念する声はあるものの、総じていえば経済にプラスとみる向きが多い。しかし、もし原油価格の下落が経済に良いことであれば、なぜ物価全体の下落、つまりデフレは悪いことだと多くの専門家は言うのだろうか。なにかおかしくないだろうか。 米経済評論家ピーター・シフ(Peter Schiff)は、もちろんおかしいと断言する。物価の下落は経済の素人には喜ばしいことなのに、専門家は不景気の悪循環に導くと信じている。ところがその同じ専門家が、エネルギー価格の下落は中低所得層を中心に大幅減税に等しい景気刺激の効果があると認める。物価上昇は経済にプラスが持論のイエレン連邦準備理事会議長まで、原油安の利益をほめそやした。 けれども、もしエネルギー価格の下落が利益を