現代ビジネスに塩崎さんが書いていることは、池田さんが言うほど、論理的におかしいことだとは思いません。ただ、政府自身がやるべきことも日銀の使命であるかのように読めるように書いているので、変な感じになっているのだと思います。 自然利子率の定義は、いろいろありますが、単純には「自然水準のGDPの下で貯蓄と投資を等しくする実質金利の水準」だと理解しておけばいいと思います。塩崎さんが「財市場の均衡金利」と言い換えているのも、こうした理解に従ったものだと考えられます。貯蓄はオイラー方程式を満たすように決まるというミクロ的基礎から解いていけば、結局、自然利子率は池田さんが書いているような値になるとみなせます。 それで、現実の実質金利が自然利子率に等しければ、現実の実質GDPも自然水準(潜在GDP)に等しくなります。これに対して、現状がデフレ(現実の実質GDP<潜在GDP)だということは、 になっていると
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