「人類の未来のために脱炭素社会の実現を目指す」というビジョンに異論はないだろう。その一方で、急激な変化が原油価格の高騰、LNG争奪をはじめ世界同時多発的なエネルギー危機を引き起こしている。「10~20年というレンジで考えたとき、ハイブリッド車の効果を再評価すべきだ」と自動車業界に詳しいマーケティング/ブランディングコンサルタントの山崎明氏は指摘する──。 「ハイブリッドは時代遅れの技術」は本当か? COP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催され、脱炭素化の話題がまた盛り上がっている。 脱炭素の話になると決まって出てくるのが、「日本の自動車メーカーは脱炭素に消極的だ」「遅れている」という議論だ。そういう主張をする人はテスラが最も進んでいて、欧州、特にドイツの自動車会社がそれに続いているという認識のようだ。 日本のメーカーが遅れていると言う人の主たる論点は、日本のメーカーはハイ